武道家でドラマーの親、息子は和太鼓奏者。 親は息子がその道へ行くとは思っていなかった。そんなすれ違いは当たり前

息子はいじめられていた 晃

「いじめ」という言葉は何時頃から使われているのだろうか。

もちろん、私が子供の頃の昭和30年代にも「弱い者いじめをしたら駄目だ」と親からも学校でも指導されてきた。

この場合の「いじめ」と、現在使われている「いじめ」はどうも違うような気がする。

 

息子も、小学1年生から中学3年生までいじめられていた。

これは、クラス全体、学年全体からのいじめだから、少しケースが違うだろうと思う。

 

その原因は、私達が他所者だからだ。

大阪から辺ぴな山村に引っ越して来たから、大人達は私たちを村八分にしていた。

その大人達が噂話をするから、そのトバッチリで息子がいじめられていたのだ。

 

どの程度なのかは、ハッキリとは分からないが、ランドセルを山の中に放り投げられたり、恐喝のようなこともあった。

 

もちろん、そんな事は私はいじめだとも何とも思っていない。

息子にすれば、学校もうっとおしいだろうが、家の方がもっとうっとおしいから、余り感じていなかったのではないかと思っていた。

 

成人してから、ある時、小学生の時の思い出は?と聞いたことがある。

その時、小学校や中学校での記憶は真っ白だと言っていた。

 

だから、本当にうっとおしいものだったのだろうと思う。

 

人は、それを心の傷というのかもしれないが。